NHKカルチャーラジオ 歴史再発見 ルターと宗教改革500年 (NHKシリーズ)

NHKカルチャーラジオ 歴史再発見 ルターと宗教改革500年 (NHKシリーズ)の詳細

リンチにより不登校を余儀なくされた息子のケアと学習サポートの一環で、教科書を読むことになり、高校「倫理」に於けるルターの項の記載で、改革内容と核となる思想をもう少し知りたいと購入。また、ルター派信仰だったバッハが作曲した『オルガン小曲集』とも繋がり、一つの邂逅ともなった。処刑により殉職しなくてよかった、一番の感懐である。約100年前の1415年にボヘミア出身のヤン・フスは、異端とされ、火刑にて刑死している。ルターの宗教改革は、大きく2点の時代の幸運で遂行が叶った。活字印刷術の実用化とザクセン選定候フリードリヒ3世賢公の存在である。ラテン語からドイツ語による礼拝へ、礼拝改革で一般民衆の実質的な礼拝参加が可能となった。このテキストは、分かりやすい語り口でも内容は相当な充実。教義解釈の論議に、私は元来興味がわかないため、親和性が薄いのが残念であった。時代思想の観点よりも、包含している普遍性に関心が向くからである。95Thesenが発表された日（1517年）に。